「独立」の言葉の意味をなんとなく理解していても、実際のところほかの似ている言葉との違いに悩んでいる人もいるかもしれません。
そこで本記事では、独立とはどのような意味か解説します。
合わせて似た言葉や、同じような意味を持つ「起業」との違いも解説。
「独立」の正しい意味を理解したいと考える人は、ぜひ参考にしてみてください。

独立の意味
「独立(どくりつ)」とは、他人や組織、親の支えなどに頼らずに、自分の力で物事を成し遂げることを指します。生活や仕事などさまざまな場面で使われる言葉です。
「自立」と似た意味を持ちつつも、少しニュアンスが異なります。
また、独立と聞くと「何もかも自分ひとりでやること」と思われがちですが、実際には「最終的な責任を自分が持つ」という意味合いが強い言葉です。
独立に似た言葉
「独立」という言葉と似た表現に、「自立」「起業」「ひとり立ち」があります。
どれも“自分で何かを始める”という前向きなニュアンスを持っていますが、それぞれ少しずつ意味や使われ方が異なります。
まず「自立」とは、経済的・精神的に他人の助けを必要とせず、自分の力で生活し、判断し、行動していく状態を指します。
たとえば、学生時代にアルバイトをして自分で学費や生活費を賄うようになることは、自立のひとつの形です。
また、親の意見に頼らず、自分の価値観で将来を考え始めるようになることも、精神的な自立といえるでしょう。
一方で「起業」は、事業を興して経営者になることを意味します。
独立の中でも、法人化や店舗の開業など、ビジネスとしての大きな一歩を踏み出す場合に使われる言葉です。
“事業を始めた”という事実を明確に伝えたいときに使用する傾向にあります。
最後に「ひとり立ち」は、もう少し身近で日常的な表現です。
まだ完全に独立していない場合でも、「誰かの手を借りずに、自分の力でできるようになった」という意味で使えるため、就職・転職後の成長、家を出て一人暮らしを始めたタイミングなどにぴったりです。
独立と反対の意味を持つ言葉
「独立」という言葉が「自分の力で立ち、自分の意思で進むこと」を意味するなら、その反対にあるものとして考えられるのが「依存」と「支配」という状態です。
どちらも、自分で決めることができない、あるいは自分だけでは成り立たないという点で、独立とは対極にある言葉といえるでしょう。

独立と起業の違い
独立は、「他に頼らず、自分の力で生計を立てたり働いたりすること」そのものを指す言葉です。
会社や組織に属さず、個人で働き始めること全般を表すため、フリーランスとして活動を始めた場合や、家業を継いで一人でやっていく場合も「独立した」と言えます。
一方で、起業は、「新しく事業を立ち上げること」自体を意味します。
法人として会社を設立するケースが多いですが、個人事業主としてビジネスを始めることも含まれます。
重要なのは、「何らかの事業・ビジネスを始めたかどうか」という点です。

独立する方法
続いて、独立する方法を具体的に解説します。
独立する方法①新規事業を立ち上げる
独立するには、新規事業を立ち上げる方法があります。
「起業」にあたる形で、アイデアやビジョンをもとに、ゼロからサービスや商品を生み出していくスタイル。たとえば、オリジナルブランドのアパレルをオンラインで販売する、自分のスキルを活かしたコンサルティングサービスを始める、小規模なカフェを開くなど、形はさまざまです。
新規事業を立ち上げるという方法は、自分のやりたいことを形にできるぶん、自由度が高く、大きなやりがいがあります。
一方で、市場のニーズ調査や収支管理、集客など、すべてを自分で考えて動かす必要があり、責任の重さも感じやすいでしょう。
独立する方法②フランチャイズや代理店に加盟する
ゼロから事業を立ち上げるのは不安が大きいという方には、フランチャイズや代理店に加盟するという方法もあります。
これは、すでに確立されたブランドや仕組みを活用しながら、独立・開業するスタイルです。
たとえば、大手コンビニエンスストアや学習塾、ハウスクリーニングなどのフランチャイズ、あるいは通信サービスや美容関連商品の販売代理店などが代表的。
すでに実績のあるビジネスモデルを活用できるため、集客の仕組みや運営マニュアル、サポート体制が整っていることが多く、未経験でも挑戦しやすいのが魅力です。
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独立する方法③副業を始める
独立する方法として、副業を始めるのもおすすめです。
本業を続けながら、空いた時間を使って自分の力で収入を得ていくことで、将来の独立に向けた土台を少しずつ築いていくことが可能。
たとえば、週末だけWEBライターとして仕事を受けてみたり、SNS運用代行やハンドメイド商品の販売を始めたりする方法があります。
最初は報酬が少なくても、経験や実績を積み重ねていくことで、徐々に収入が安定してくるケースもあるでしょう。
“いきなり仕事を辞めて独立するのは不安”という方にとって、現実的に取り組みやすい方法です。
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独立に必要な準備
独立に必要な準備は、「何を軸に独立するのか」をはっきりさせることです。
たとえば自分のスキルを活かしてフリーランスとして働くのか、商品やサービスを売るビジネスを立ち上げるのか。
軸にするものによって、必要な手続きや知識も変わってきます。
また、生活費も含めた資金の確保も大切。
収入が安定するまでの数か月分は余裕を持って準備しておくと、気持ちに余裕が生まれるでしょう。
さらに、情報収集や人脈作りも大切。
すでに独立している人の体験談を調べたり、税金や保険の制度を理解したりすることで、独立後のトラブルを避けられるかもしれません。
情報収集や人脈作りの手段としては、商工会議所など地域のビジネスコミュニティに所属するのがおすすめ。
先輩起業家から話を聞ける上、互いのビジネスで協業できる可能性もあります。

独立をする際に気を付けるポイント
独立をする際に気を付けるポイントは、以下の3つです。
- 独立する理由を明確にする
- 独立する時期を定めておく
- スモールスタートを意識する
それぞれ詳しく解説します。
ポイント①独立する理由を明確にする
独立をする際に気を付けるポイントは、理由を明確にすることです。
“自由な働き方をしたい”、“自分の力を試してみたい”、“好きなことで収入を得たい”など、人によって動機はさまざま。
理由が明確に定まっていないと、思い通りにことが運ばなかった際に不安や迷いが大きくなる傾向にあります。
ポイント②独立する時期を定めておく
独立する時期を明確に定めておくのも大切。
“いつかは独立したい”と思っていても、具体的な時期を決めていないと準備が後回しになったり、気づけば時間だけが過ぎていたりすることがあります。
たとえば「来年の春までに副業収入を月10万円にしてから本格的に独立する」「半年後に退職して起業する」など、現実的な目標と期限を設定しておくことで、日々の行動にも意識が向きやすくなるでしょう。
ポイント③スモールスタートを意識する
ランニングコストや開業費用をできるだけ抑えるといった、スモールスタートを意識するのも独立をする際に気を付けるポイントのひとつです。
独立というと、いきなり大きな投資や本格的な事業を始めなければならないイメージを持つかもしれません。
しかし、実際には小さく始めて徐々に育てていく方がリスクを抑えやすく、継続もしやすくなるでしょう。

会社員から独立するには?
会社員から独立するには、本業を続けながら準備を始めるのがおすすめです。
いきなり退職してゼロから始めるよりも、副業や学習を通じて少しずつスキルや実績を積み重ねていく方が、現実的かつ安全な方法です。
次に必要なのは、「独立後の収入の見通しを立てておくこと」です。
毎月どれくらいの生活費が必要なのか、その金額をまかなえるだけの収入源が確保できそうかどうかを具体的に計算しておくことが大切です。
あわせて、独立直後は収入が不安定になる可能性もあるため、数か月分の生活費を貯めておくと安心です。

独立する際のメンタルケア
独立する際は、メンタルケアにも注力する必要があります。
厚生労働省の調査によると、精神疾患を有する総患者数は令和5年の時点で603万人にも上っています(※)。
精神疾患を有する患者は年々増加傾向にあり、ストレスを抱えやすいフリーランスや経営者も注意が必要。
独立をするというのは、自由でやりがいのある働き方を手に入れる一方で、責任や不安もすべて自分で抱えることになる選択でもあります。
収入の波、将来への不安、孤独感、成果が出ない焦りなど、不安な気持ちに向き合う場面が、少なからず訪れるかもしれません。
そんなとき、まず意識したいのが、「完璧を求めすぎないこと」。すべてを一人でこなそうとしたり、最初から理想通りに進めようとしたりすると、自分を追い込んでしまいやすくなります。
「できることから始めて、少しずつ成長していけばいい」と、自分にやさしく声をかける姿勢が、長く続けるための支えになるかもしれません。

まとめ
本記事では独立とは何か言葉の意味を解説しながら、「起業」など似ている言葉との違いも解説しました。
独立とは他人や親の支えを頼らず、自分の力で物事を成し遂げることを指します。
独立をするには、新規事業を立ち上げる方法とフランチャイズや代理店に加盟する方法、副業で始める方法があります。
いずれも独立理由と時期を明確にし、スモールスタートを意識して進めるとよいでしょう。
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会社員から独立を検討している人も、ぜひ参考にしてみてください。
