会社設立の流れを完全ガイド!手続き・費用・必要書類・注意点を解説

新しく起業や創業を考えている方にとって、会社設立は重要な第一歩です。

しかし、その手続きは複雑で、何から手をつければよいか分からないことも少なくありません。

この記事では、会社設立の全体的な流れから、必要な費用、書類、そして失敗しないための注意点までを網羅的に解説します。

順を追って準備を進めることで、スムーズな法人設立が可能です。

会社設立とは法務局へ設立登記を申請すること

会社設立とは、法務局に会社の設立登記を申請し、法人格を取得する手続きを指します。

個人とは別の「法人」という権利主体が法的に認められることで、会社名義での契約や財産所有が可能になります。

登記の申請が受理されると、会社は社会的に存在を認められ、事業活動を開始できます。

この一連の手続きは、会社法という法律のルールに則って進める必要があります。

【図解】会社設立の全手順|登記完了までの7ステップ

会社を設立するためには、いくつかの段階的な手続を経る必要があります。

基本事項の決定から始まり、定款の作成・認証、資本金の払込み、そして法務局への登記申請まで、大きく7つのステップに分かれます。

一つひとつのステップを着実に進めることで、誰でも簡単に会社設立を完了させることが可能です。

登記完了までの流れを理解し、計画的に準備をしていきましょう。

STEP1:会社の基本事項を決める【チェックリスト付き】

会社設立の最初のステップは、会社の骨格となる基本事項を決定することです。

会社の名称である商号や事業内容を示す事業目的、会社の住所となる本店所在地などを具体的に決めます。

この他にも、資本金の額、役員構成、事業年度など、定款を作成するうえで必須となる項目を漏れなく決定しなければなりません。

会社の形態によってもルールが異なるため、ネーミングを含め慎重な検討が求められます。

STEP2:会社の実印(法人印)を作成する

会社の基本事項が決まったら、次に会社の実印を作成します。

この印鑑は、法務局への登記申請時に登録するもので、会社の意思決定を証明する重要な役割を果たします。

一般的には、会社実印(代表者印)、銀行印、角印(認印)の3種類をセットで作成することが多いです。

登記申請をはじめ、今後の契約や取引で必要不可欠となるため、早めに準備しておきましょう。

STEP3:会社の憲法となる「定款」を作成する

定款とは、会社の組織や運営に関する基本的なルールを定めた書類であり、「会社の憲法」とも呼ばれます。

STEP1で決定した商号、事業目的、本店所在地、資本金の額といった基本事項を盛り込んで作成します。

定款の記載事項には、必ず記載しなければならない「絶対的記載事項」などがあり、法律で定められたルールに沿って正確に作成する必要があります。

STEP4:公証役場で定款の認証を受ける

株式会社を設立する際には、作成した定款が正当な手続きによって作成されたことを証明するため、公証役場で「認証」を受ける必要があります。

この認証手続きには、公証人手数料がかかりますが、その金額は資本金の額によって異なり、3万円、4万円、または5万円のいずれかとなります。

具体的には、資本金が100万円未満の場合は3万円、100万円以上300万円未満の場合は4万円、300万円以上の場合は5万円です。

さらに、特定の条件(資本金が100万円未満、発起人全員が3人以下の自然人で、設立時発行株式の全部を引き受け、取締役会を設置しないなど)を満たす場合は、手数料が1万5千円に減額される可能性があります。

定款認証は、本店所在地を管轄する法務局または地方法務局に所属する公証人が行う公証役場で行います。

なお、合同会社を設立する場合には、この定款認証の手続きは不要です。

STEP5:資本金を個人の銀行口座に払い込む

定款の認証が完了したら、次に資本金を払い込みます。

この時点ではまだ会社の銀行口座は開設できないため、発起人(出資者)の代表者個人の銀行口座を使用します。

すべての発起人が、決定した出資額をその口座に振り込みます。

この払い込みがあったことを証明する書類(通帳のコピーなど)は、後の登記申請で必要となるため、大切に保管しておきましょう。

以前からの預金ではなく、振り込みで入金記録を残すことが重要です。

STEP6:登記申請に必要な書類を準備する

資本金の払い込みが完了したら、法務局へ提出する登記申請書類を準備します。

登記申請書、登録免許税納付用の収入印紙を貼付した台紙、認証済みの定款、役員の就任承諾書、発起人全員の印鑑証明書、資本金の払込証明書など、設立に必要となる書類は多岐にわたります。

不備があると申請が受理されないため、法務局のウェブサイトなどで確認しながら、漏れなく揃えましょう。

STEP7:法務局へ会社設立の登記を申請する

すべての書類が準備できたら、本店所在地を管轄する法務局へ会社設立の登記申請を行います。

申請方法は、法務局の窓口へ直接提出するほか、郵送やオンラインでも可能です。

法務局が申請書類を受理した日が会社の設立日となります。

設立日とは書類の提出日を指し、審査完了日ではない点に注意が必要です。

登記が完了するまでには、通常1週間から10日ほどかかります。

会社設立の前に決めておくべき10の基本事項

会社設立の手続きをスムーズに進めるためには、事前に決めておくべき基本事項がいくつかあります。

これらの項目は、会社の憲法となる定款に記載する必要があるため、登記申請の準備を始める前に固めておかなければなりません。

これから会社設立に向けて何から手をつければいいかわからない方は、まずこれらの項目を一つずつ検討し、決定することから始めましょう。

会社の商号(名前)

商号とは会社の名前のことで、自由に決められますが、いくつかのルールがあります。

まず、会社の形態を示す「株式会社」や「合同会社」といった文言を、名前の前か後ろに必ず入れなければなりません。

また、同一の住所に同じ商号の会社を登記することはできません

不正な目的で著名な企業の名前と似た商号を使用することも禁じられています。

本店所在地(会社の住所)

本店所在地は、会社の主たる営業所、つまり会社の住所となる場所です。

自宅や賃貸オフィス、バーチャルオフィスなど、選択肢はさまざまです。

賃貸物件を本店所在地とする場合は、契約で事業利用が許可されているかを確認する必要があります。

日本国内であればどこでも登記できますが、タイなどの海外の住所を本店所在地にすることはできません。

事業目的(どんな事業を行うか)

事業目的には、その会社がどのような事業を行うのかを具体的に記載します。

誰が見ても理解できるよう、明確に記載する必要があり、適法性と営利性も求められます。

将来的に行う可能性のある事業も、あらかじめ記載しておくのが一般的です。

建設業や人材派遣業など、許認可が必要な営業を行う場合は、その事業目的が定款に明記されていなければなりません。

資本金の額

資本金は、会社が事業を行うための元手となる資金です。

会社法では資本金1円から会社を設立できますが、金額は慎重に決めるべきです。

資本金の額は会社の信用度や体力を示す指標の一つであり、あまりに少ないと金融機関からの融資や取引先の与信審査で不利になる可能性があります。

設立当初の運転資金として3ヶ月から6ヶ月分程度を目安に設定するのが一般的です。

発起人(出資者)の構成

発起人とは、会社設立を企画し、資本金を出資する人のことです。

定款の作成や役員の選任など、設立手続きの中心的な役割を担います。

発起人は1人でもよく、個人だけでなく法人もなることが可能です。

近年では、日本でのビジネス展開を目指す外国人が発起人となるケースも見られます。

発起人は、設立後は株主として会社の所有者になります。

役員の構成

役員は、会社の経営や業務執行を担当する重要な機関です。

株式会社では、最低1名の取締役を置く必要があります。

取締役会を設置しない会社では、各取締役が会社の業務を執行します。

役員の任期は原則として2年(非公開会社の場合は定款で最長10年まで伸長可能)で、任期満了時には再度登記が必要です。

会社の規模や運営方針に合わせて、適切な役員構成を決定します。

事業年度(決算月)

事業年度とは、会社の損益を計算する会計期間のことで、自由に設定できます。

事業年度の末日を決算月と呼び、決算日から2ヶ月以内に法人税の申告と納税を行わなければなりません。

日本の企業では3月決算(4月1日開始)が最も多いですが、繁忙期を避けたり、消費税の免税期間を最大限活用したりするために、10月や12月など自社の都合に合わせて決めることが重要です。

期間は1年間を超えられず、年末年始の多忙な時期を避ける考慮も必要です。

株式の譲渡制限

株式の譲渡制限とは、株式を第三者に譲渡する際に、会社の承認(株主総会や取締役会など)を必要とする定めです。

多くの中小企業では、経営に関与しない第三者に株式が渡り、経営権が不安定になるのを防ぐためにこの制限を設けています。

これにより、かつての有限会社のように、経営陣の意図しない人物が株主になることを防げます。

定款にこの規定を設けるのが一般的です。

公告の方法

公告とは、法律の規定に基づき、会社の決算情報などの重要事項を一般に知らせる制度です。

公告の方法は、官報に掲載、日刊新聞紙に掲載、電子公告(自社のウェブサイトなど)の3つから選ぶことができ、定款で定めます。

費用面から、官報または電子公告が選択されるケースがほとんどです。

会社法により、株式会社には決算公告が義務付けられています。ただし、特例有限会社はこの義務の対象外です。

会社設立にかかる費用はいくら?株式会社と合同会社を比較

会社設立には、法律で定められた「法定費用」と、印鑑作成などの「実費」がかかります。

法定費用は、株式会社と合同会社で大きく異なります。

近年では、freee(フリー)や弥生などの会社設立支援サービスを利用することで、手続きのサポートを受けながら費用を抑えることも可能です。

ここでは、それぞれの会社形態で必要となる法定費用の内訳を比較し、解説します。

株式会社の設立にかかる費用の内訳

株式会社を設立する場合、法定費用として最低でも約20万2,000円がかかります。

主な内訳は、登録免許税が資本金の額の0.7%(最低15万円)、定款の認証手数料が3万円から5万円、定款の謄本手数料が約2,000円です。

紙の定款で作成する場合は、さらに収入印紙代4万円が必要となります。

許認可が必要な事業の場合、その有効期間が6年といったケースもあるため、事業計画と合わせて資金を準備しておくことが大切です。

▶︎関連記事:会社の設立方法とは?司法書士への依頼範囲や手続き、費用に関するのお役立ち情報

合同会社の設立にかかる費用の内訳

合同会社の設立にかかる法定費用は、最低6万円です。

内訳は、登録免許税が資本金の額の0.7%(最低6万円)のみです。

株式会社と異なり、定款の認証手続きが不要なため、公証役場に支払う手数料がかかりません。

紙の定款で作成する場合に収入印紙代4万円が必要になる点は株式会社と同じですが、総額を大幅に抑えられるのが合同会社の大きなメリットです。

電子定款にすると印紙代4万円が不要になる

定款を紙ではなく電子データで作成する「電子定款」を利用すると、収入印紙代の4万円が不要になり、設立費用を節約できます。

電子定款の作成には、専用のICカードリーダーライタやPDF編集ソフトが必要なため、個人で対応するのは少し手間がかかります。

しかし、会社設立代行サービスや専門家に依頼すれば、比較的短い準備期間で電子定款の認証に対応してもらえます。

会社設立の手続きで必要になる書類・持ち物一覧

会社設立の手続きでは、各ステップでさまざまな書類や持ち物が必要になります。

特に、公証役場での定款認証や法務局での登記申請では、書類に不備があると手続きが滞ってしまいます。

事前に何が必要かを正確に把握し、漏れなく準備しておくことが、スムーズな会社設立の鍵となります。

ここでは、手続きの段階ごとに必要となるものを一覧で解説します。

定款の作成・認証で必要なもの

株式会社の定款認証手続きでは、公証役場に以下のものを提出します。

まず、作成した定款を3通準備します。

加えて、発起人全員分の印鑑証明書と、全員の実印が必要です。

代理人が手続きを行う場合は、委任状も用意します。

なお、法人設立届出書は税務署へ提出する書類であり、この段階では不要です。

登記申請で必要な書類

法務局への登記申請には、以下の書類が必要です。

登記申請書、登録免許税分の収入印紙を貼付した台紙、認証済みの定款、役員の就任承諾書、発起人全員の印鑑証明書、資本金の払込証明書、そして会社の実印を登録するための印鑑届書です。

これらの書類は設立する会社の機関設計によって若干異なります。

また、子会社の設立など特殊なケースでは追加の書類が必要になることもあります。

▶︎関連記事:フランチャイズ契約書の作成方法|雛形と法律上の注意点を解説

会社設立後にやるべき手続きリスト

会社の登記が完了しても、すぐに事業を開始できるわけではありません。

登記後には、税務署や年金事務所など、さまざまな行政機関への届出が必要です。

これらの手続きを怠ると、ペナルティが課されたり、融資が受けられなかったりする可能性があるため、設立後の手続きも計画的に進めることが重要です。

ここでは、会社設立後にやるべき主な手続きをリストアップして解説します。

税務署への法人設立届出書の提出

会社設立後、2ヶ月以内に本店所在地を管轄する税務署へ「法人設立届出書」を提出する必要があります。

この届出書には、定款のコピーや登記事項証明書などを添付します。

同時に、税制上の優遇措置が受けられる「青色申告の承認申請書」や、役員給与を支払うための「給与支払事務所等の開設届出書」なども提出するのが一般的です。

都道府県税事務所・市町村役場への届出

税務署への届出とあわせて、都道府県税事務所および市町村役場にも法人設立の届出が必要です。

これは、法人住民税や法人事業税を納めるために行います。

提出期限や必要書類は自治体によって異なるため、本店所在地を管轄する各役所のウェブサイトなどで事前に確認してください。

通常、法人設立届出書と登記事項証明書、定款のコピーなどを提出します。

年金事務所での社会保険の加入手続き

法人は、たとえ社長1人だけの会社であっても、社会保険(健康保険・厚生年金保険)への加入が法律で義務付けられています。

会社の設立から5日以内に、管轄の年金事務所で「新規適用届」を提出し、加入手続きを行わなければなりません。

役員や従業員は、この手続きを通じて社会保険の被保険者となります。

保険料は会社と従業員で折半して負担します。

▶︎関連記事:可処分所得って?どうやって上げれば良い?会社員が可処分所得を上げる具体的な方法と節税対策を解説

労働基準監督署・ハローワークでの労働保険の手続き

従業員を1人でも雇用する場合は、労働保険(労災保険・雇用保険)への加入手続きが必要です。

労災保険は労働基準監督署、雇用保険はハローワークが管轄しており、それぞれ保険関係成立届を提出します。

労災保険は業務中や通勤中のケガなどに対する保険、雇用保険は失業した際の給付金などに関わる保険で、従業員を保護するために必須の手続きです。

法人口座の開設

会社の登記が完了し、登記事項証明書(登記簿謄本)が取得できるようになったら、金融機関で法人口座を開設します。

法人口座は、個人のお金と会社のお金を明確に区別し、取引の透明性を高めるために不可欠です。

融資を受ける際や、取引先からの信用を得るためにも重要となります。

口座開設には審査があり、登記事項証明書や定款、代表者の本人確認書類などが必要です。

会社を設立する5つのメリット

個人事業主から法人化(法人成り)を検討する際、会社を設立することで具体的にどのようなメリットがあるのかを理解しておくことは重要です。

社会的信用の向上による取引の拡大や、節税効果、資金調達のしやすさなど、法人格を持つことの利点は多岐にわたります。

特に、事業を大きく成長させていきたいと考える場合、これらのメリットは大きな後押しとなります。

ここでは、代表的な5つのメリットを解説します。

社会的信用度が高まり取引が有利になる

法人化する最大のメリットの一つは、社会的信用度が高まることです。

法人は登記事項が公開されており、財産状況も比較的明確なため、個人事業主よりも取引相手や金融機関から信頼を得やすくなります。

これにより、大手企業との取引が始まったり、より有利な条件で契約を結べたりする可能性が広がります。

特にBtoB(法人向けビジネス)においては、法人格が取引の前提条件となるケースも少なくありません。

個人事業主より節税の選択肢が増える

法人化すると、税務上のメリットも大きくなります。

個人事業主に課される所得税は累進課税で税率が最大45%ですが、法人税の税率は一定です。

また、経営者自身への給与(役員報酬)を経費として計上できるため、給与所得控除を活用できます。

ほかにも、生命保険料を経費にしたり、赤字を10年間繰り越せたりと、個人事業主にはない多様な節税策を選択できるようになります。

▶︎関連記事:個人事業主が貯金できないのはなぜ?税金対策と貯める仕組みを解説

事業資金の融資や出資を受けやすくなる

社会的信用度の向上に伴い、資金調達の選択肢が広がります。

金融機関は、会計が明確で経営状況を把握しやすい法人の方を融資対象として評価しやすい傾向があります。

日本政策金融公庫の創業融資制度などを活用しやすくなるほか、株式会社であれば、株式を発行して投資家から出資を募ることも可能になり、事業拡大に向けた大規模な資金調達の道が開けます。

事業承継がスムーズに進められる

事業承継のしやすさも法人のメリットです。

個人事業主の場合、事業主が亡くなると事業用資産が相続財産として凍結されてしまうリスクがあります。

一方、法人は事業主個人とは別人格であるため、株式の譲渡や相続によってスムーズに経営権を次の世代に引き継ぐことが可能です。

これにより、事業の継続性を保ちやすくなり、従業員や取引先にも安心感を与えられます。

赤字を10年間繰り越せる

青色申告をしている法人は、事業年度で生じた赤字(欠損金)を、翌年度以降最長10年間にわたって繰り越すことができます。

これを「欠損金の繰越控除」と呼びます。

将来的に黒字が出た際に、繰り越した赤字と相殺して課税所得を圧縮できるため、法人税の負担を軽減できます。

創業期は赤字になりやすいため、この制度は中長期的な経営において大きなメリットとなります。

知っておきたい会社設立の3つのデメリット

会社設立には多くのメリットがある一方で、デメリットや注意すべき点も存在します。

設立手続きにかかるコストや、赤字でも発生する税金、社会保険への加入義務など、法人格を維持するための負担は個人事業主よりも重くなります。

メリットとデメリットの両方を正しく理解し、自身の事業規模や将来の展望に照らし合わせて、法人化のタイミングを慎重に判断することが大切です。

設立手続きに手間と費用がかかる

会社設立の最も分かりやすいデメリットは、設立手続きに手間と費用がかかる点です。

これまで解説してきたように、定款の作成・認証や登記申請など、多くの書類作成と手続きが必要です。

また、株式会社の場合は約20万円以上、合同会社でも約6万円以上の法定費用がかかります。

個人事業主が開業届を出すだけで始められるのと比べると、時間的・金銭的な負担は大きくなります。

赤字でも法人住民税の支払い義務がある

法人は、たとえ事業が赤字であっても、法人住民税の「均等割」を納める義務があります。

均等割は、会社の資本金や従業員数に応じて課される税金で、利益の有無にかかわらず発生します。

金額は自治体によって異なりますが、最低でも年間約7万円の支払いが必要です。

事業が軌道に乗るまでの間、この固定費は経営上の負担となる可能性があります。

社会保険への加入が必須となり費用負担が増える

社会保険(健康保険・厚生年金)への法人の加入は、一部の例外を除いて義務付けられています。

役員1人の会社であっても、特定の条件を満たす場合には加入義務が発生し、保険料は会社と役員・従業員が折半して負担します(労使折半)。

この社会保険の加入は、従業員にとって充実した福利厚生となる一方で、会社側にとっては法定福利費としての人件費負担の増加につながるため、事前に理解しておくことが重要です。

会社設立手続きで失敗しないための注意点

会社設立の手続きは、後から変更するのが難しい項目も多く、最初の決定が非常に重要になります。

特に、事業目的や資本金の額、設立日の設定などは、将来の事業運営や税務、許認可の取得に影響を与える可能性があります。

登記を申請する前に、これらのポイントをしっかりと検討しておくことで、後々のトラブルや無駄なコストの発生を防ぐことができます。

事業目的は将来の事業展開も考慮して決める

定款に記載する事業目的は、現在行う事業だけでなく、将来的に展開する可能性のある事業も幅広く記載しておくことが重要です。

事業目的は登記事項であり、後から追加・変更するには、株主総会の決議と登記変更手続きが必要で、登録免許税として3万円の費用がかかります。

設立時に少しでも可能性がある事業は含めておくことで、将来の事業拡大に柔軟に対応できます。

資本金の額は当面の運転資金を目安に設定する

法律上は資本金1円から会社を設立できますが、資本金の額は会社の信用度や体力を示す重要な指標です。

資本金が少なすぎると、金融機関からの融資が受けにくくなったり、取引先に不安を与えたりする可能性があります。

設立当初は売上がすぐには立たないことも多いため、事務所の家賃や人件費など、少なくとも3ヶ月から半年程度の運転資金をまかなえる額を資本金として設定するのが一つの目安です。

会社設立日は登記申請日になることを理解しておく

会社の設立日は、創立記念日として重要な意味を持つ日です。

この設立日は、法務局に登記申請書類を提出し、受理された日となります。

書類に不備があって再提出になると、希望していた日に設立できない可能性があります。

特定の日を設立日にしたい場合は、司法書士などの専門家に依頼し、確実に申請が受理されるよう準備を進めるのが賢明です。

また、法務局が閉庁している土日祝日でも、一定の要件を満たせば会社等の設立日とすることが可能です。

会社設立 流れに関するよくある質問

会社設立を検討する中で、多くの方が疑問に思う点があります。

ここでは、手続きにかかる期間や資本金の額、専門家への依頼の是非など、特によく寄せられる質問について簡潔に解説します。

会社設立までにかかる期間はどのくらい?

書類の準備から登記完了までの期間は、一般的に2週間から1ヶ月程度です。

定款作成や必要書類の収集がスムーズに進めば、最短1週間ほどで申請まで完了することもあります。

しかし、事業目的の検討や発起人間の調整に時間がかかる場合もあるため、期間には余裕を持って計画することをおすすめします。

資本金は1円でも本当に大丈夫?

法律上は資本金1円でも株式会社の設立は可能ですが、実務上は推奨されません

資本金は会社の信用度や事業の元手を示すため、あまりに少額だと融資や取引で不利になる恐れがあります。

当面の運転資金を目安に、事業規模に見合った適切な額を設定することが重要です。

自分で手続きするのと専門家に依頼するのはどっちがいい?

費用を最大限に抑えたい場合は、自分で手続きを行うのが良いでしょう。

ただし、時間と手間がかかり、書類の不備で手続きが遅れるリスクもあります。

司法書士や行政書士に依頼すると費用はかかりますが、迅速かつ正確に手続きが完了します。

本業の準備に集中したい方には専門家への依頼がおすすめです。

▶︎関連記事:代理店開拓ノウハウの全手順|売れる営業パートナーの募集から育成まで

まとめ

会社設立は、基本事項の決定から定款作成、登記申請まで、数多くの手続きを踏む必要があります。

各ステップで求められる作業や必要書類を事前に理解し、計画的に進めることが成功の鍵です。

設立にかかる費用や時間、設立後の届出なども考慮に入れ、事業計画を立てましょう。

手続きに不安がある場合や、本業に集中したい場合は、司法書士などの専門家のサポートを活用するのも有効な選択肢です。

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#カケハシ 編集部

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