脱サラとは、会社員を辞めて独立・起業することを指します。
最近では個人事業主やフリーランスなどの生き方も広まりつつあり、サラリーマンのように会社員としての生き方だけが正しいとは言えない時代です。
筆者も個人事業主兼フリーランスとして10年以上生活しており、サラリーマンではない生き方を模索しているところです。
ただ、中には脱サラに興味があっても踏ん切りがつかない人もいるのではないでしょうか?
そこで、この記事では脱サラとは、脱サラする理由、メリット、デメリット、選ばれている仕事の例、起業するのは難しいのか、必要な費用、失敗しやすい人の特徴、成功する人の特徴、脱サラする夫を支えたいときのポイントについて詳しく解説します。

INDEX
脱サラとは
脱サラとは「脱サラリーマン」の略称で、会社員という立場を離れて自分で事業を始めることです。
個人事業主やフリーランスとして独立する場合や法人を設立して会社経営を行う場合など、色んな形態があり、会社に勤めながら副業として事業を行い、軌道に乗った後に会社を辞めて事業を本業とするケースも脱サラに含まれます。
ただ、脱サラでうまくいくにはあらかじめ事業内容や資金計画などを明確にし、入念な準備を進めなければいけません。
楽に稼げると思って個人事業主やフリーランスに転身するとむしろ苦労することになるからこそ、脱サラする場合は事前によく考えて行動しなければならないでしょう。
脱サラする理由
脱サラを検討する理由は人それぞれですが、主に以下の理由が挙げられます。
- 時間の制約から解放されること
- 収入の上限がなくなること
- 好きな仕事を選べること
会社員として働いていると、勤務時間や場所、休日などが会社の規定によって決められており、働き方に制限を感じやすいです。
ただ、脱サラすることで以上のような制約がなくなり、自分のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が可能となります。
また、自分のアイデアを形にしたい、より大きな収入を目指したいといった理由で脱サラを選ぶ人も珍しくありません。
さらには興味のあることを仕事にして、人生を充実させるために脱サラする人もいます。
脱サラのタイミングについては、個々の状況や準備の進捗によって異なりますが、自身の経験やスキルを活かせるか、必要な資金が準備できているかなどを目安に慎重に判断することが大切です。
脱サラのメリット
脱サラには会社員という働き方にはないメリットがあります。
主なメリットは、以下の通りです。
- 収入アップが狙える
⇒固定報酬制でない限り、働けば働くほど稼げる - すべての業務を自分の裁量で決定できる
⇒事業内容や仕事の進め方、一緒に働く相手などを決められる
⇒自分のアイデアやこだわりをビジネスに反映させやすくなる - 定年がないから働き続けられる
⇒健康で働く意欲がある限り仕事を続けられる - 働き方の自由度がある
⇒勤務時間や場所、休日などを自分で決められる
⇒自分のペースで無理することなく働ける
以上のように、脱サラには色んなメリットがあります。
人によっては個人事業主やフリーランスとしての働き方が合っている人もいるため、まずは自分にどのような働き方が合っているのかを考えてみるのがおすすめです。
筆者も大学時代は「会社員として働くのが正しい」と思っていましたが、現代の日本は必ずしも会社員が絶対安定とは言えません。
むしろ、個々の力が試される時代だからこそ、スキルを磨いておくことに越したことはありません。
脱サラのデメリット
脱サラには、いくつかのデメリットも存在します。
主なデメリットは、以下の通りです。
- 社会保険や税金の手続き、経理などの事務処理を自分で行う必要がある
⇒結果的に他の業務の負担が増加することもある - 収入が不安定になる可能性がある
⇒会社員のように毎月決まった給与が保証されているわけではなく、仕事がなければ収入がゼロになることもあり得る
⇒病気や怪我で働けなくなった場合も、有給休暇がないため収入が途絶えるリスクがある - 脱サラすると会社員と比べて社会的な信用度が低くなる傾向がある
⇒クレジットカードやローンの審査に通りにくくなる場合がある
以上のように、脱サラには見逃せないデメリットもあります。
一見すると個人事業主やフリーランスは「自由で良いな」という印象を受けるかもしれませんが、1人で働く分、すべて自分で対応する必要があるわけです。
収入も安定して入るわけではなく、生活に困窮する人も珍しくありません。
社会的な信用度も会社員に比べるとまだまだ地位を得られていないこともあり、クレジットカードやローンの審査に通らないこともあるでしょう。
ゆえに、確定申告を毎年行って収入証明として書類を保管するなど、日頃の対応を徹底するのが求められるのではないでしょうか。
脱サラして選ばれている仕事の例
脱サラした人が選んでいる仕事には、色んな種類があります。
代表的なところだと、以下のようなものが主です。
- 飲食店のオーナーとしての仕事
⇒居酒屋
⇒カフェ
⇒ラーメン屋 - インターネットを活用した仕事
⇒Webライター
⇒ブロガー
⇒動画編集者
⇒Webデザイナー
⇒プログラマー
⇒ITエンジニア - 家事代行サービス
- コンサルタント
- 宅配・物流業
- 農業
- フランチャイズ
⇒コンビニエンスストア
以上の仕事は、脱サラした方によく選ばれています。
長年の夢だった飲食店のオーナーとしての仕事はもちろん、インターネットを活用した仕事に挑戦する人も珍しくないです。
他には家事代行サービスやコンサルタントなど、クライアントの悩みを直接解決する仕事も人気ですし、宅配・物流業や農業なども人気です。
フランチャイズに加盟して起業する人もいます。
つまり、経験やスキルを活かせる仕事が脱サラ後の選択肢となっていると言えるでしょう。
どの仕事を選ぶかは自分の興味や得意なこと、必要なスキルや資金などを考慮して慎重に検討することが肝心と言えるのではないでしょうか。
仕事によっては比較的初期費用を抑えて始められるからこそ、時間や場所にとらわれずに働きたい人はじっくりと比較検討して仕事をお選びください。
脱サラして起業するのは難しいのか
ここからは、脱サラして起業するのは難しいのかについて見ていきましょう。
そもそも論として、脱サラして起業することは決して簡単ではありません。
新しい事業を軌道に乗せるまでには様々な困難が伴いますし、準備不足や資金不足、経験・スキルの不足などによってうまくいかないことも珍しくありません。
市場のニーズを正確に把握していなかったり、競合との差別化ができていなかったりする場合も事業の継続は難しくなります。
また、会社員とは異なり、すべての業務を自分一人で行う必要があり、事務処理や経理などの本業以外の業務に時間を取られ、負担に感じやすいです。
要するに、脱サラは決して楽ではないという結論となるでしょう。
ただ、入念な準備を行い、リスクを理解した上で計画的に進めることで、事業を上手に経営していくことは可能です。
自分が脱サラや起業に向いているかを自己分析し、必要であれば専門家のアドバイスを求めることも有効な手段と言えます。
脱サラするために必要な費用
ここでは、脱サラするために必要な費用について見ていきましょう。
脱サラするために必要な費用は、選択する業種や事業規模によって異なります。
具体的な費用については、以下を参考にしていただけると幸いです。
- インターネット関連の仕事の場合
⇒パソコン代 - 飲食業や小売業などの場合
⇒事務所や店舗を借りる費用
⇒物件の敷金・礼金・保証金
⇒物件の設備費・内装工事費
⇒物件以外の仕入れ費用 - フランチャイズに加盟する場合
⇒加盟金
⇒研修費用
⇒保証金
以上の他に事業が軌道に乗るまでの運転資金や生活費も確保しておく必要があります。
一般的には、300万円から500万円程度の資金を用意できると安心と言われていますが、事業内容によっては1000万円以上が必要になることもあるからこそ、注意が必要です。
最低でも3ヶ月から半年分は仕事がなくても生活できるよう、貯金しておくのがGOOD!
脱サラして失敗しやすい人の特徴
脱サラして失敗しやすい人には、いくつかの共通点が見られます。
まず、準備不足のまま勢いで脱サラしてしまう人は失敗のリスクが高いです。
事業計画や資金計画が甘く、市場調査や競合分析を十分に行わないまま始めてしまうと、予想外の壁にぶつかり資金繰りに窮することがあります。
会社を辞めること自体をゴールと考えてしまい、事業を継続・発展させるための具体的なビジョンを持っていない人も失敗しやすいでしょう。
また、自己管理が苦手な人や数字に弱く経営状況を把握できない人も失敗しやすい他、すべてを自己責任で行うという覚悟が足りない人や周りの人に頼れない人も問題を一人で抱え込んでしまい、結果的に行き詰まる可能性があるのではないでしょうか。
特定の経験やスキルが求められる仕事は、別途勉強も必要です。
脱サラして成功する人の特徴
脱サラして成功を収める人には、いくつかの共通する特徴があります。
まず、入念な準備を怠らない人は成功する確率が高いです。
事業内容やターゲット顧客、競合などをしっかりと分析し、実現可能な事業計画や資金計画を立てている他、マインドセットが強く、困難に直面しても前向きに捉え、粘り強く取り組むことができる人は成功します。
自己管理能力が高く、時間やお金の管理、健康管理などをしっかりと行えるかどうかも経営を左右する要因となるかもしれません。
ゆえに、明確な目標設定を持ち、計画的に行動できる人が成功しやすいです。
もちろん、良好な人間関係を築くコミュニケーション能力や変化に柔軟に対応できる適応力も成功には不可欠と言えます。
そのため、自分の強みや弱みを理解し、必要に応じて外部のサポートも活用するところから始めてみてはいかがでしょうか。
脱サラする夫を支えたいときのポイント
夫が脱サラを検討している場合、どのように支えるか、ポイントを知っておくと安心です。
- 夫の決意や事業内容について耳を傾け、理解しようと努める
⇒頭ごなしに否定するのではなく「なぜ脱サラしたいのか」「どのような事業をしたいのか」「具体的な計画はどうなっているのか」などを話し合う
⇒経済的な面での不安はあっても、家計の見直しや貯蓄計画などを一緒に立てることで、夫の精神的な負担を軽減できる - 事業の準備や手続きなどで手伝えることがあれば積極的に協力する
⇒二人三脚で進める姿勢を示すことも夫にとって大きな支えとなる - 脱サラ後の生活スタイルについても話し合っておく
⇒収入が不安定になる可能性もあるため、お金の使い方などを決めておく
⇒夫が失敗した時は励まし、成功した時は一緒に喜ぶなど、感情面でのサポートも行うことでお互いに信頼関係が生まれる
ここで挙げたポイントには感情論も含まれますが、妻としてできるサポートを最大限に行うことで、脱サラはよりうまくいきやすくなります。
まずは上手に妻として立ち回り、サポートしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
当記事では、脱サラとは、脱サラする理由、メリット、デメリット、選ばれている仕事の例、起業するのは難しいのか、必要な費用、失敗しやすい人の特徴、成功する人の特徴、脱サラする夫を支えたいときのポイントを解説しました。
脱サラは、会社員という枠にとらわれず、自分の裁量で自由に働きたいと考える人にとって魅力的な選択肢です。
ただ、脱サラするためには準備や計画が不可欠であり、リスクも理解しておく必要があります。
もしこれから脱サラを考えている人は、まず自分がどうしたいのかを考え、自分らしい働き方とは何かを追及していくことを忘れないようにしてください。
それが結果的に、自己実現に繋がるのではないでしょうか。
