趣味を仕事にするには?メリットとデメリットを解説!

趣味を仕事にするのは、魅力的な選択肢のように思えるかもしれません。

確かに、趣味を仕事にすることで情熱を注ぎやすくなるため、収入を追い求めながらもモチベーションを保ちたい人には良い選択です。

日々の生活にも充実感を得られるので、続けやすいでしょう。ただ、趣味を仕事にするのは単に楽しいだけではなく、苦しいことや辛いこともあるのではないでしょうか。

筆者も趣味を仕事にして10年以上経ちますが、やめようと思ったことも数え切れません。

そこで、この記事では趣味を仕事にするには何が必要か、趣味を仕事にするメリット・デメリット、趣味を仕事にするなと言われる理由、趣味と仕事を両立する方法、趣味を仕事にするための3つのポイントについて詳しく解説します。

趣味を仕事にするには何が必要か

まずは、趣味を仕事にするには何が必要かについて見ていきましょう。

なにが好きなのかを明確にする

趣味を仕事にする第一歩は、自分が心から好きなこと、情熱を注げる対象を具体的に特定することです。

単に「絵を描くのが好き」というだけでなく、「どんな絵を描くのが好きなのか」「絵を描くことで何を実現したいのか」など、好きなことの中身を掘り下げていく必要があります。

例えば、アニメキャラクターの絵を描くのが好きなら、キャラクターデザイナーやファンアート作家といった道が考えられるでしょう。

風景画を描くのが好きなら、画家やイラストレーター、あるいは旅行関連の仕事で絵を活かすことも可能かもしれません。

このように、好きなことの具体的な要素を明確にすることで、それを仕事に繋げるための糸口が見えてくるのではないでしょうか。

好きと得意が重なる分野を探す

自分の「好き」を明確にしたら、次に考えるべきは、その好きという気持ちに自分の「得意」がどのように重なるかという点です。

どんなに好きなことでも、それを仕事として成立させるには、ある程度のスキルや能力が必要になります。

例えば、音楽が好きで、英語が得意な場合、海外の音楽情報を翻訳してブログに掲載したり、海外アーティストの通訳として活動したりするなど、好きと得意を組み合わせることで、仕事に繋がる可能性が広がるでしょう。

なお、自分の得意なことを見つけるためには、これまでの経験や周囲からの評価などを振り返ってみるのも良い方法ではないでしょうか。

仕事に繋がる可能性を広げるためにも、好きという気持ちだけでなく、こうした自分の強みも考慮して分野を探してみてはいかがでしょうか。

スモールスタートで試してみる

趣味を仕事にしたくても、いきなり会社を辞めて独立するのはリスクが伴います。

そこでおすすめなのが、まずは副業として始めてみることです。

現在勤めている会社が副業を容認している場合は、終業後や休日などの時間を活用して、趣味に関連する活動から収入を得る方法を探してみましょう。

例えば、ハンドメイド作品を作るのが趣味であれば、オンラインの販売サイトで自分の作品を販売してみる、写真撮影が好きであれば、ストックフォトサイトで写真を販売したり、クラウドソーシングサイトでカメラマンの案件を探したりすることが可能です。

副業として経験を積むことで、趣味が仕事として成り立つのか、どの程度の収入が見込めるのかなどを肌で感じることができます。

また、ウェブサイトやブログを立ち上げて情報発信することで、自身のスキルや作品を知ってもらうきっかけにもなるかもしれません。

まずは色んな人の目に触れるよう、継続することを意識してみてください。

趣味を仕事にするメリット

次に、趣味を仕事にするメリットについて見ていきましょう。

仕事にやりがいを感じられる

趣味を仕事にした場合、最も大きなメリットの1つとして、仕事に深いやりがいを感じられる点が挙げられます。

自分が心から興味を持ち、情熱を注げる分野だからこそ、業務1つ1つに対して積極的に取り組むことができます。

仕事をやらされている感覚ではなく、自分がやりたいという動機に基づいているため、困難な課題に直面しても乗り越えようという意欲が湧きやすく、成果を上げた際には大きな達成感を得られるはずです。

趣味を仕事にすることで、単なる収入を得る手段を超え、自己実現の場となるわけです。

毎日好きなことと関われる

趣味が仕事に繋がることで、文字通り毎日好きなことに関わる生活が実現します。

これまで仕事の合間や休日に限られていた時間が、仕事そのものになるのです。

結果的に、好きなことに触れる時間が増え、日々の生活に彩りが生まれるでしょう。

例えば、旅行が好きな人が旅行関連の仕事に就けば、仕事を通じて様々な場所を訪れたり、旅行の計画に携わったりできます。

これは、興味のない仕事に就いてストレスを感じながら生活するのとでは、精神的な充実感が変わってくるはずです。

その結果、好きなことをより深く追求する機会も増え、飽きることなく継続して努力できるのではないでしょうか。

スキルアップしやすい

趣味を仕事にすることで、驚くほど自然にスキルアップできるというメリットがあります。

好きな分野であれば、新しい知識や技術を学ぶこと自体が楽しく感じられるため、積極的に情報収集したり、練習に時間を費やしたりすることが可能です。

仕事として取り組むことで、趣味のレベルを超えた専門的なスキルや知識が求められる場面も出てきますが、それも苦にならず、むしろ成長の機会と捉えられるでしょう。

また、仕事として他者からのフィードバックを得ることで、自身の課題が明確になり、効率的にスキルを磨いていくこともできるのではないでしょうか。

趣味を仕事にした人の中には、楽しんでいるうちに自然とプロレベルのスキルが身についていたというケースも珍しくありません。

ストレスを感じにくい

好きなことを仕事にすると、仕事で感じるストレスを軽減できる可能性があります。

興味のない仕事では、業務内容自体がストレスの原因となることがありますが、趣味を仕事にした場合は、例え大変なことがあっても、その根底に「好き」という気持ちがあるので、乗り越えやすくなるわけです。

もちろん、仕事である以上、納期や成果に対するプレッシャーはありますが、好きなことに対する情熱が、そのストレスを和らげてくれるはず。

仕事に没頭することで、人生の悩みや人間関係の悩みなど他のストレスから解放される時間も持つことができるかもしれません。

趣味を仕事にするデメリット

次に、趣味を仕事にするデメリットについて見ていきましょう。

趣味が嫌いになる可能性

趣味を仕事にすると、好きだったことが嫌いになる可能性があります。

趣味として楽しんでいた時にはなかった責任や納期、クライアントの要求などが生じることで、純粋に「楽しい」と感じるだけではいられなくなることがあるからです。

例えば、絵を描くことが趣味だった人が仕事として絵を受注するようになると、自分の描きたいものを自由に描くというよりは、クライアントの要望に応じた絵を期日までに仕上げる必要が出てきます。

結果的に創造性が制限されたり、締め切りに追われたりすることで、絵を描くこと自体が苦痛になってしまうこともあるかもしれません。

そうした好きなことが嫌いになるリスクは、趣味を仕事にする上で覚悟しておくべき点の1つです。

理想とのギャップが生じやすい

趣味を仕事にすると、思い描いていた理想と現実の間にギャップを感じやすいのもデメリットの1つ。

趣味として取り組んでいる時は、自分のペースで自由に楽しむことができますが、仕事となると、必ずしも自分の思い通りに進められるわけではありません。

例えば、コーヒーが好きでカフェを開業しても、理想とするこだわりの一杯を提供するだけでなく、店舗運営や顧客対応、事務作業など、様々な業務をこなす必要があるでしょう。

また、収入面でもすぐに安定した収入が得られるとは限りません。

好きなことだからこそ、理想が高くなりやすく、現実とのギャップに直面した際に挫折感を味わう可能性があるのではないでしょうか。

収入が安定しないことがある

趣味を仕事にした場合、収入が安定しないというデメリットがあります。

会社勤めのように毎月決まった給料が得られるわけではなく、仕事の依頼状況や自身のスキル、集客力などによって収入が変動します。

例えば、フリーランスとして活動する場合、仕事の受注が少ない月は収入が大きく減ってしまうこともあるわけです。

収入を安定させるためには、自身のスキルを磨き続けたり、積極的に営業活動を行ったり、複数の収入源を確保したりするなど、様々な努力が欠かせません。

趣味への情熱だけでは、安定した生活を送ることが難しい場合があることを理解しておく必要があるわけです。

オン・オフの切り替えが難しい

趣味を仕事にした人によくある悩みが、仕事とプライベートのオン・オフの切り替えが難しくなることです。

好きなことを仕事にしているため、時間を忘れて没頭してしまうことも多く、結果として長時間労働になってしまったり、休日も仕事のことを考えてしまったりすることがあります。

その結果、心身ともに休まる時間が減り、ストレスを感じてしまうのではないでしょうか。

例えば、自宅で作業をする場合、仕事場と生活空間が同じになるため、意識的に区切りをつけないと、常に仕事モードになってしまうかもしれません。

趣味を仕事にしたことで、かえって趣味を楽しむ時間がなくなってしまったという本末転倒な事態にならないよう、意識的に休息をとる時間を作ることが必要でしょう。

趣味を仕事にするなと言われる理由

ここからは、趣味を仕事にするなと言われる理由について見ていきましょう。

趣味が嫌いになることがあるため

「趣味を仕事にすると嫌いになる」という話を聞いたことがある人もいるでしょう。

これは、趣味だったものが仕事になることで、好きという気持ちだけでは乗り越えられない現実に直面することが原因の1つです。

例えば、収入のために好きではない種類の依頼も受けなければならなかったり、締切に追われて心に余裕がなくなったりすることで、純粋な楽しさが失われてしまうことがあります。

また、仕事として評価されることを意識するあまり、自身のこだわりや理想とする表現を追求できなくなり、それがストレスとなって趣味そのものから離れてしまう可能性も否定できません。

趣味を仕事にすると後悔する人もいるのは、こうした「嫌いになる」リスクがあるため。

ただ、すべての人がそうなるわけではなく、嫌いになるリスクを理解し、対策を講じることで、情熱を保ち続けることも不可能ではありません。

収入面が不安定なため

趣味を仕事にすることに対して「やめた方がいい」と言われる大きな理由の1つに、収入面での不安があります。

趣味はあくまで個人の楽しみとして行うものであり、必ずしも他者から対価を得られるレベルであるとは限りません。

また、仕事として取り組む場合、市場のニーズや競合の状況によって収入が大きく変動する可能性もあるでしょう。

会社員のように固定給が保証されているわけではないため、収入が不安定になりやすいことは事実です。

家族を養っている場合など、安定した収入が必要な状況では趣味を仕事にすることに慎重になるべきという意見もあるのではないでしょうか。

趣味と仕事を両立する方法

趣味を仕事にするのではなく、現在の仕事を続けながら趣味も大切にしたいと考える人もいるでしょう。

趣味と仕事を両立させるためには、いくつかの方法があります。

  • 副業として趣味に関連する活動から収入を得る
    ⇒本業で安定した収入を得ながら、趣味を深めたり、仕事として経験を積んだりすることができる
  • 本業と趣味の時間を意識的に区別する
    ⇒仕事の時間は仕事に集中し、休日は趣味に没頭するなど、メリハリをつけることで、どちらも充実させることが可能となる
  • 時間管理を徹底して趣味の時間をスケジュールに組み込む
    ⇒趣味と仕事を両立することで、精神的なバランスを保ち、より豊かな生活を送ることができる

方法については自己流でも良いので、まずは趣味と仕事をどのようにうまく両立していくかを考えてみるのが良いのではないでしょうか。

それが結果的に、どちらも嫌いにならずに続けることに繋がるはずです。

趣味を仕事にするための3つのポイント

最後に、趣味を仕事にするための3つのポイントについて見ていきましょう。

具体的にどこが好きか考える

趣味を仕事にするための最初のステップは、自分がその趣味の具体的にどのような点に惹かれているのかを深く考えることです。

単に「好き」という感情だけでなく、「なぜ好きなのか」「その趣味のどんな瞬間に喜びを感じるのか」など、具体的な要素を洗い出してみましょう。

例えば、読書が好きなら、物語の世界観に浸るのが好きなのか、新しい知識を得るのが好きなのか、文章表現に感動するのかなど、様々な側面があると思います。

このように具体的に掘り下げることで、自分の興味や関心がどこにあるのかが明確になり、それを仕事に繋げるためのヒントが得られるはず。

まずは具体的に好きな部分をリストアップしてみてください。

どのような仕事があるか調べる

自分の「好き」を具体的にしたら、次にその趣味に関連してどのような仕事が存在するのかを徹底的に調べましょう。

インターネットや書籍、セミナーなどを活用して職種や働き方に関する情報を集めます。

例えば、旅行が好きなら、旅行会社の企画担当者やツアーコンダクター、旅行ライター、旅行系ブロガーやYouTuberなど、色んな仕事に繋がる可能性があるわけです。

最近ではクラウドソーシングサイトなどで個人のスキルや経験を活かせる仕事も見つけやすくなっているため、自分の趣味がどのような仕事に繋がる可能性があるのかも知っておいてください。

自分にできることを整理する

趣味を仕事にするためには、自分のスキルや経験を客観的に評価し、仕事として提供できる価値を整理することが大切です。

どんなに好きなことでも、それだけで仕事として成立させるのは難しい場合があります。

自分の持っている知識や技術、経験が、どのような形で他者や社会に貢献できるのか、あるいはどのようなニーズに応えられるのかを具体的にお考えください。

例えば、絵を描くのが趣味であれば、人物画が得意なのか、風景画が得意なのか、デジタルイラストも描けるのかなど、自分の得意なことや提供できるサービスを具体的にリストアップしてみます。

そして、それが市場で求められているスキルなのか、収入に繋がる可能性があるのかを見極めるわけです。

まずは単なる好きという気持ちだけでなく、それを仕事として成り立たせるための実践的な視点を持ちましょう。

まとめ

趣味を仕事にすることは、やりがいや充実感を得られる素晴らしい働き方ですが、メリットの他にもデメリットやリスクが存在します。

成功させるためには、自分が心から好きなことを明確にし、それを仕事として成り立たせるためのスキルや知識を習得し、現実的な視点を持って取り組むことが必要です。

また、いきなりすべてを捨てて挑戦するのではなく、副業から始めるなどスモールステップからスタートすることも有効な方法と言えるでしょう。

まずは趣味を仕事にするメリットとデメリットを理解し、自分にとって最適な働き方を見つけてみるのが良いのではないでしょうか。

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#カケハシ 編集部

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